心斎橋近辺で頻発している地代増額交渉・家賃増額交渉

最近、心斎橋商店街及びその周辺で地代・家賃の増額交渉にかかる不動産鑑定評価のお問い合わせ・ご依頼を頂くケースが非常に多くなっています。

心斎橋商店街周辺の地価等の概要

心斎橋商店街周辺は、大阪の中においても特に地価の上昇が激しいエリアです。

心斎橋商店街には、心斎橋筋2-8-5(サンドラッグ心斎橋店)に地価公示<大阪中央5-23>が設置されていますが、2012年に平米単価475万円(坪単価1,570万円)であったのが、2018年には平米単価1,320万円(坪単価4,360万円)になっています。

そして地価上昇は、土地の固定資産税評価にも連動しますので、税負担の増加も避けられません。

更に、店舗家賃については、利益率及び賃料負担力の高いドラッグストアが賃料水準をびっくりするような水準にまで引き上げています。

CBREによる店舗賃料調査によると、心斎橋商店街の1階店舗の賃料相場は、2012年が7万円/坪~15万円/坪であったのに対し、2017年には15万円/坪~30万円/坪程度になっています。

※2012年は店舗賃料相場2012より、2018年はリテールマーケットビュー2018年第3四半期より数字を引用。

このような中で、地主様・建物のオーナー様としては、地代・家賃を増額したいという思いを抱くようになるのも当然といえるでしょう。

賃料増額請求時の注意点

とはいうものの、地代・家賃増額交渉で調停・訴訟等になった場合に増額を勝ち取るには、クリアすべき問題が有ります。

それは、『直近合意時点以降の事情変更により、現在の地代・家賃が不相当になっている』事の立証です。

※賃料増減額交渉の構造については、以下のコラムをご参照ください。
⇒大阪圏の賃料改定(賃料増額・賃料減額)市場の現状

「地代も家賃も上がっているから大丈夫だろう?」と思われるかもしれませんが、以下のグラフを見てください。

上記は、前記<大阪中央5-23>の価格推移を時系列的に表示したものですが、現在の価格は数年前から比べると大きく上昇しているとはいうものの、バブル期に水準にはまだ達していません。

この中で、シンプルな地代に限定して考えますと、心斎橋商店街及びその周辺では、

  • 平成7年以降に直近合意時点が有れば、直近合意時点地価<現在の地価となって、事情変更を証明しやすいものの
  • 平成6年以前に直近合意時点が有った場合、直近合意時点地価>現在の地価となって、事情変更の証明は困難

という事になります。

家賃に関して言うと、基本的に建物価格は経年により下がっていきますので、上記の境界線は後ろの方(今に近いほう)にズレて行きます。

この辺りについて、十分な検証を行わないまま、地代・家賃の増額請求を行った場合、逆にテナント側から減額を主張されて減額の判決が出る場合も有り得ます。

心斎橋商店街及びその周辺で地代増額・家賃増額を検討中のオーナー様は、『直近合意時点』・『当時の元本価格』・『現在の元本価格』について十分に検討のうえで行われることをお勧めします。

弊社では、地代増額・家賃増額等の相談を頂いた際は、この辺りを事前に検討させていただいた上で、鑑定等の受託を頂くか否かを決めていただくようにしております。

弊社での賃料増減額交渉についての基本スタンスは、以下をご覧下さい。

⇒ 賃料増減額交渉のための鑑定評価

 

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