借地人に不利な特約が無効となる場合

日本特有の法律であり、賃借人に非常に有利な借地借家法ですが、これに対して「賃借人に不利な特約は、契約書に書いていても全て無効」と勘違いしている方がいらっしゃいます。 しかし、条文をよく読んでみると、無効になるものは実は限定的です。 今回は、借地について、条文を引用しつつ、これをまとめてみたいと思います。 借地人に不利な特約が無効になる場面 まず第九条で「この節の規定に反する特約で借

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敷金の鑑定評価上の取り扱い

敷金とは? 敷金とは、主として建物賃貸借契約において契約締結時に交付される一時金で、その性格は『賃貸借終了後家屋明渡義務履行までに生ずる賃料相当額の損害金債権その他賃貸借契約により賃貸人が賃借人に対して取得する一切の債権を担保するもの』( 昭和48年2月2日・最高裁判所第2小法廷判決/昭和46年(オ)第357号)である。 契約が終了し、建物明け渡しが完了した後に、未払賃料等を控除の上、残額

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条件変更承諾料・増改築承諾料が支払われる場合の地代増額

借地権に基づく地上建物が、経済的残存耐用年数を満了に近づいて来た際に、借地人側より「条件変更承諾料及び増改築承諾料を支払うので、借地条件を緩和して高層建物を建てたい」という要望が出てくる場合があります。 地主側としては、「ならばその機会に地代増額も!」となり、交渉が始まる訳ですが、一般の地代増額だけではなく契約条件変更・建物増改築承諾があるとともに、条件変更承諾料・増改築承諾料の支払いも有っ

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賃料増額交渉の基礎知識(全6回:無料メール講座)

賃料増額交渉を考えているビルオーナー様向けに、全6回のメールに講義で『賃料増額交渉の基礎知識』が学べる講座を開設しました。 登録翌日より、毎日1通届くメールとリンク先のウェブ・コンテンツ(本講座の読者様に限定公開しているコンテンツ)を読んでいただくことで、登録から1週間で、 賃料増額請求の法的な位置付け 賃料増額方法の方法論と各々の特徴 賃料増額請求時に主張すべき内容

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プレハブ物置の増設と建築基準法の関係

自宅の庭等の余った場所等に気軽におけるプレハブの物置。 その気軽さから、何の気無しに自宅の剰余スペースに置かれる方も多いかと思いますが、実は法律的な話をしていくとややこしい部分が有ります。 今回、この点をまとめておきたいと思います。 この記事は、都市計画区域内の土地(都心部は大抵そうです)であることを前提としております点、予めご承知置き下さい。 原則:プレハブ物置も

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大阪における家賃増額請求・地代増額請求時の注意点(2019.8現在)

ちょうど一年前に、大阪における家賃増額請求・地代増額請求時の注意点(2018.8現在)という記事を書き、大阪における地代・家賃増額請求の現状を概観させていただきました。 その後一年が経過し、特に需要>供給となっているオフィス家賃については、常識が変わってきたのでは?と思えるような大幅改定も見受けられるようになりました(⇒参照:大阪の家賃増額幅の常識が変化しつつある?)。 とはいうものの

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大阪の家賃増額幅の常識が変化しつつある?(2019年7月27日著)

最近、地価上昇や家賃上昇が著しいことから、賃料増額に関するご依頼が非常に多くなってきており、また訴訟等で賃料増額に関わる機会が非常に多くなってきています。 この中で最近特に感じるようになってきたことが、「大阪の家賃増額幅の常識が変化してきているのではないか?」ということです。 従前の家賃増額の常識 従前の常識では、「10%を超える改定は、大きな改定」という認識が有りました。 そもそ

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保護中: 賃料増額交渉の基礎知識(6)~訴訟のイメージ

前回は調停のイメージについてまとめましたが、今回は次の段階の訴訟についてまとめてみたいと思います。 訴訟の始まり 日本では賃料に関する争いは、調停前置主義が取られていますので、訴訟は調停が不調に終わって、次の段階として当事者双方のいずれかが訴えを提起することで始まります。 もちろん相手方(テナント側)が訴えを提起することも有りえますが、賃料増額の争いの場合、テナント側は話が付かない限り前

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保護中: 賃料増額交渉の基礎知識(5)~調停のイメージ

前回は、『テナントのグルーピング』の重要性とそのイメージについてまとめましたが、今回は訴訟の前段階としての調停を少し掘り下げて行きたいと思います。 原則論としての調停イメージ 調停は、裁判所が提供する制度(調停)を利用して、両当事者が話し合いにより解決を模索する場です。 とは言え、今まで話し合ってきて決まらなかったものを、話し合いの場を裁判所に変えたからといって決まるものではないので、調

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継続賃料等の評価で統計数字を調べるのに便利な『日本の長期統計系列』

不動産鑑定の作業の中では、継続賃料評価や、特殊なテナントが入居している物件の評価等で、業界の動向等の普段あまり使わない統計値が欲しくなる場合が有ります。 もちろん、「とりあえずググる」という方法もあるわけですが、結構かなり時間がかかってしまう点は否めません。 この中で、(ちょっと使いにくい点もあるのですが)総務省統計局の『日本の長期統計系列』を見てみるのも良い方法です。 ⇒ 総務

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